科学的な解析を行う際に、専門用語が出てくることがよくあります。
これらの科学用語を適切に理解していない適切な処理ができなくなるため、正しい知識を身に着けておくといいです。
中でもここでは「電気抵抗」という言葉に着目して、「電気抵抗が大きい(高い)とどうなるのか小さい(低い)とどうなるのか?」「電気抵抗と発熱量(熱)との関係は?」「電気抵抗の記号や原因は何か」について解説していきます。
電気抵抗が大きい(高い)とどうなるのか?小さい(低い)とどうなる?【電気抵抗が何かをわかりやすく解説】
まず、電気抵抗をわかりやすく一言でいうと「電流の流れにくさ」を指しているといえます。
つまり、電気抵抗が大きい(高い)物体に対して、一定の電圧をかけたとすると、電気抵抗が大きいほど流れる電流値が小さくなるといえます。
一方で電気抵抗が小さい(低い)物体に対して、一定の電圧をかけた場合には、電気抵抗が小さいほど、通電電流が大きくなる(電流が流れやすい)といえるわけです。
これは電気抵抗と電圧、電流の関係式であるオームの法則によっても説明することができ、以下のような式で表されます。
ここでRが電気抵抗に相当するため、Vを固定してR(電気抵抗)を上げるとI(電流値)が低下するのがわかるでしょう。同様に、V一定で電気抵抗の数値を小さくすれば、I(電流値)が大きくなるわけです。
電気抵抗と発熱量の関係
なお、同じ電流値で電流を流した際に電気抵抗が高い材料と低い材料がある場合、電気抵抗が高い物体の方が発熱量が上昇します。
これは、ジュール熱(電流による発熱)の公式であるQ=I^2Rt(Q:ジュール熱(熱量)、I:電流値、R:電気抵抗、t:時間)を考えるとわかることです。
具体的には、電流値Iと通電時間tが一定である場合を考えますと、Q(発熱量)とR(電気抵抗)が比例する式となるのがわかるでしょう。
つまり、同じ条件であれば、電気抵抗が高い材料の方が発熱量も上昇することが導出できたわけです。
電気抵抗の原因や記号は?
回路図中における電気抵抗の記号は以下のような□(長方形)で表されます。以前はジグザグの線で表されていましたが、現在ではこちらが正しい表記ですので、きちんと理解しておくようにしましょう。
なお、どのような物質であっても電気抵抗を0にすることはできません。電気抵抗はどのような物質中にも存在するわけですが、この電気抵抗が高くなる原因としては、複数の要因が挙げられます。
・材質として電流が伝わるための自由電子が少ない
・電流が流れるための断面積が小さい
・物体の電流が流れる方向の長さが長い
などです。
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