私たちが生活している中で、よく聞く言葉だけれど漢字表記がわからないものに遭遇することがあります。
例えば、代表的な野菜の一つである「トマト」の漢字表記やその漢字の由来・語源について知っていますか。
ここでは、トマトの漢字表記は蕃茄(ばんか)や小金瓜(こがねうり)や唐柿(からがき、とうし)や赤茄子(あかなす)や珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)か?和名・読み方や由来・語源を解説!英語では?について解説していきます。
トマトの漢字表記は蕃茄や小金瓜や唐柿や赤茄子や珊瑚樹茄子か?和名・読み方や由来・語源を解説!
それではトマトの漢字表記について確認していきましょう。
結論からいいますと、トマトを表す漢字表記は蕃茄や小金瓜や唐柿や赤茄子や珊瑚樹茄などの5つです。
ここからは「蕃茄」「小金瓜」「唐柿」「赤茄子」「珊瑚樹茄子」それぞれの漢字表記についてさらに深堀していきましょう。
まず、蕃茄(読み方はばんか)から確認していきます。
トマトは江戸時代に中国から日本へと渡ってきました。当時は観賞用でしたが明治時代以降、食用として普及していきます。その当時一般的だった漢字表記は中国語の表記をそのまま輸入した「蕃茄」でした。当時の文学作品の中にも「蕃茄」の漢字表記が見られます。
わたくしは青い蕃茄を贈る
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
次は、肉を刻み油でいため、蕃茄羹《トマトじる》をかけたものだ
『たぬき汁』/ 佐藤垢石(著)
などという例文で使用されていますね。
「蕃」は外国という意味があり、「茄」はナスという意味の漢字です。中国から見て外国(西洋)からきた茄子を表しています。なお、現在の中国では「西紅柿」という表記が一般的ですが、台湾や香港では現在も「番茄」と呼ばれています。
続いて小金瓜(こがねうり)について確認していきます。
小金瓜もトマトの漢字表記の一つです。トマトの見た目が瓜に似ていることから名づけられたとされています。しかし現代では瓜とトマトはなかなか結び付かず、ほとんど知られていない名称となっています。
次は唐柿(からがき、とうし)について確認していきましょう。
蕃茄の解説でも書きましたが、トマトが日本に伝わったのは江戸時代です。日本でトマトについて書かれた最も古い文献は1708年の貝原益軒『大和本草』とされており、その頃までには伝わって来ていたと考えられています。
ただ当時のトマトは青臭く、あまり美味しくありませんでした。またその真っ赤な色が当時の日本人にはなじみがなかった為、敬遠されてしまいます。
「唐柿」という名前はその見た目から付けられました。最初は観賞用として普及していき、食用に用いられるようになったのは明治以降です。
次に赤茄子(あかなす)についての解説です。
「赤茄子」はトマトが食用として普及し始めた明治時代以降、広く使われるようになった漢字です。現在でもトマトの和名表記として最もよく使用されています。
赤茄子という呼び名はトマトの見た目がナスに似ていることや、トマトがナス科の野菜であることなどから付けられました。
また、当時同じくトマトに使用されていた「番茄」という漢字表記が難読漢字だった為、より日本人に馴染みやすい名前として定着していったとも考えられます。
当時の文学作品の中には「蕃茄」と同じく、赤茄子の漢字表記が多数使用されています。
何しろこの連中のモットオは『野菜をしてことごとく赤茄子たらしめよ
『不思議な島』 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
例えば柹を見た事のない西洋人に柹を説明するよりも赤茄子のようだと話す方が早解りがするようなものであります
『創作家の態度』 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
最後は珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)について解説していきます。
トマトが枝に実る姿が常緑高木である珊瑚樹の赤い実がなった様子に似ていることが由来といわれます。この漢字表記もかなり珍しいものですね。
英語では?語源・由来は英語?【カタカナの発音も】
英語ではTomatoです。学名ではSolanum lycopersicumです。
英語のTomatoは元々スペイン語の「Tomate(トマテ)」が由来とされます。
発音はイギリスのTomatoは「トマートー」という発音、アメリカでは「トメイトー」もしくは「トメイドー」となります。
イギリス英語の「トマートー」の由来は元の言語Tomateに近い発音です。またイギリスでは時々「toms(トムズ)」という言い方も使われますが、この言い方はアメリカでは使われません。
まとめ 蕃茄や小金瓜や唐柿や赤茄子や珊瑚樹茄子の読み方や意味はトマト?和名・由来・語源などを解説!
ここでは、トマトの漢字表記は蕃茄(ばんか)や小金瓜(こがねうり)や唐柿(からがき、とうし)や赤茄子(あかなす)や珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)か?和名・読み方や由来・語源を解説!英語では?について解説しました。
野菜の漢字や英語表記を語源・由来レベルから学んでいくとより面白くなりますね。
トマトを始めとしたさまざまな漢字表記・意味などを理解し、日々の生活をより楽しんでいきましょう。
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