科学的な解析を行う際によく単位変換が求められることがあります。
例えば、抵抗率や導電率の単位としてΩm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)というものを使用することがありますが、これらの換算方法について理解していますか。
ここでは、これら抵抗率や導電率の単位であるΩm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)の変換(換算)方法や違いについて解説していきます。
抵抗率や導電率の単位のΩm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)の変換(換算)方法
まず、抵抗率と導電率の単位としてよく使用するΩm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)の意味について確認していきます。
抵抗率とは物質固有の電気のながれにくさを表すものであり、抵抗=抵抗率ρ×長さ÷断面積で求めることができます。
具体的に単位も記載して考えていくと、抵抗[Ω]=抵抗率ρ[Ω・m]×長さ[m]÷断面積[m2]で求めることができます。
一方で抵抗率と似た言葉である、導電率とはこの逆の意味といえ、実際に抵抗率の逆数をとることで変換(換算)することができるのです。
つまり、抵抗率=1÷導電率であり、導電率=1÷抵抗率と単位換算できます。よって、導電率の単位は[1/(Ω・m)]と記載されるのがわかるでしょう。
ただ、ここで1/Ωという単位のことをS(ジーメンス)と呼ぶのが一般的です。よって、導電率の単位はS/m(ジーメンスパーメートル:ジーメンス毎メートル)などとも変換できるといえます。
ややこしい単位変換式のため、しっかりと理解しておくといいです。
Ωm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)の変換(換算)の計算問題を解いてみよう
それでは、抵抗率と導電率の単位であるΩm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)の意味や換算に慣れるためにも、計算問題にチャレンジしていきましょう。
・例題1
ある金属の抵抗率は2×10^-8 Ωmです。この材料の導電率は何S/mと単位換算できるでしょうか。
・解答2
上のΩmとs/mの変換方法を元に計算していきましょう。
逆数を取るといいので、1 ÷ (2×10^-8) = 5 × 10^7 S/mと計算できました。
逆にジーメンスパーメートルからオームメートルへの変換も行っていきましょう。
・例題2
ある金属の導電率は、4 ×10^7 S/mです。この場合の抵抗率は何Ω/mと換算できるでしょうか。
・解答2
1 ÷(4 ×10^7)=2.5 × 10^-8Ωmと計算できるのです。
なお、このS/m(ジーメンスパーメートル)の単位を使った指標には電気伝導率などが挙げられ、代表的な金属の銅や鉄の電気伝導率は以下で解説していますので参考にしてみてくださいね。
まとめ 抵抗率と導電率の単位のΩm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)の変換(換算)方法
ここでは、抵抗率と導電率の単位のΩm(オームメートル)と s/m (ジーメンスパーメートル)の変換(換算)方法について確認しました。
抵抗率の単位がΩm(オームメートル)、導電率の単位がs/m (ジーメンスパーメートル)とお互いは逆数の関係にあります。
きちんと各単位換算に慣れ、効率化をはかっていきましょう。
コメント
[…] まず、Ωm(オームメートル)とΩcm(オームセンチメートル)も抵抗率の単位(物質における電気の通しにくさ)の一つです。 […]