科学的な解析をする際によく単位変換(換算)が必要となることがあります。
例えば、電力の単位としてkw(キロワット)とkVA(キロボルトアンペア)などを使用することがありますが、これらの変換(換算)方法について理解していますか。
ここでは、これらkw(キロワット)とKVA(キロボルトアンペア)や、w(ワット)とVA(ボルトアンペア)の単位変換(換算)方法について確認していきます。
w(ワット)とVA(ボルトアンペア)の換算(変換)方法は?力率との関係は?
まず、W(ワット)やVA(ボルトアンペア)について解説していきます。
VAとはいわゆる皮相電力における電力の単位で、Wとは有効電力における電力の単位です。つまりは、ある機械などに電力を供給した際の電力の単位がVAであり、その中で上手く使用されている分の電力の単位がWといえます。
このときの上手く利用できる効率のことを力率と呼び、皮相電力VA × 力率 = 有効電力Wという換算式が成り立ちます。
逆に、W(ワット)からVA(ボルトアンペア)に変換する際には、力率で割っていけばいいのです。
以下の練習問題を解いてみましょう。
W(ワット)とVA(ボルトアンペア)の換算(変換)の計算問題【力率】
それでは、WとVAの単位変換に慣れるためにも練習問題を解いていきましょう。
・例題1
ある機械に対して皮相電力5VAをかけたとします。力率が0.9である際には、有効電力Wはいくらと換算できるでしょうか。
・解答1
W(ワット)とVA(ボルトアンペア)の定義に従って計算していきます。
5 × 0.9 = 4.5W と求めることができるのです。
逆に、VAからWへの単位変換も行ってみましょう。
・例題2
ある機械の有効電力が3.2Wであり、その力率は0.8だったとします。この際の皮相電力VAはいくつと計算できるでしょうか。
・解答2
こちらも、W(ワット)とVA(ボルトアンペア)の定義に従って計算していきます。
3.2 ÷ 0.8 = 4VA と求めることができるのです。
kw(キロワット)とkVA(キロボルトアンペア)の換算(変換)方法は?力率との関係は?
続いて、kW(キロワット)やkVA(キロボルトアンペア)について確認していきます。
kWとは、Wの頭に1000倍を表すk(キロ)がついた単位といえ、1kW=1000Wと計算できます。同様に、kVA(キロボルトアンペア)も1kVA=1000VAと変換できるのです。
結局のところ、kVAとkWの関係はVAとWの変換方法と同じ関係になるといえます。こちらでも力率を使用していきます。
よって、皮相電力kVA × 力率 = 有効電力kWという単位変換式が成り立ちます。
逆に、kW(キロワット)からkVA(キロボルトアンペア)に変換する際には、力率で割っていけばいいのです。
以下の練習問題を解いてみましょう。
kW(キロワット)とkVA(キロボルトアンペア)の換算(変換)の計算問題【力率】
それでは、kWとkVAの単位変換に慣れるためにも練習問題を解いていきましょう。
・例題3
ある機械に対して皮相電力8kVAをかけたとします。力率が0.9である際には、有効電力kWはいくらと換算できるでしょうか。
・解答3
kW(キロワット)とkVA(キロボルトアンペア)の定義に従って計算していきます。
8 × 0.9 = 7.2kW と求めることができるのです。
逆に、kVAからkWへの単位変換も行ってみましょう。
・例題2
ある機械の有効電力が4kWであり、その力率は0.8だったとします。この際の皮相電力kVAはいくつと計算できるでしょうか。
・解答2
こちらも、kW(キロワット)とkVA(キロボルトアンペア)の定義に従って計算していきます。
4 ÷ 0.8 = 5VA と求めることができるのです。
まとめ kVAとkWやVAとWの変換(換算)方法
ここでは、電力の単位のVAとWの換算方法、kVAとkWの単位変換方法について確認しました。
・皮相電力kVA × 力率 = 有効電力kW
・皮相電力VA × 力率 = 有効電力W
と変換できます。
単位換算に慣れ、業務の効率化を図っていきましょう。
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