科学的な解析を行う際に専門用語が出てくることがよくあります。これらの科学用語を理解していないと適切な対処ができなくなる可能性が高くなるため、理解しておくといいです。
例えば、電気的な分野における科学用語として、電力やエネルギー(電気的エネルギー)や電力量などがありますが、これらの意味や違いについて理解していますか。
ここでは、これらの物理における電力と電力量やエネルギー(電気エネルギー)の意味や違い、単位や公式について、計算問題を通して求めていきます。
電力とエネルギーの違いは?単位は?電力量との関係は?【電力は1秒あたりの電気エネルギーで、電気エネルギーは電力と時間の積】
似たような言葉の電力と電気エネルギーですが、その意味は大きく違います。
具体的に、電力とは単位時間あたり(1秒あたりなど)の電気量のことを表しており、いわば電気エネルギーの速度のようなものといえます。電力の単位はW(ワット)で表されます。
一方で、電気エネルギー(電気的エネルギー)とは言葉にエネルギーとついているために、エネルギーそのものです。そのため、この電気エネルギーは逆に電力と時間の積によって表すことができるのです。
そして、電気エネルギーの単位としては、J(ジュール:Wsともかける)やWh(ワットアワー)などを使用することが基本です。
なお、この電気的なエネルギーのことを電力量と呼ぶことも多いです。
このように電力とエネルギーには違いがありますが、上述のよう速度と距離の関係をイメージすると理解しやすいです(電力が速度であり、エネルギーが距離)
電気エネルギーの公式【電力と時間の積:電力量】
このような電気エネルギーですが公式にすると、以下のように表すことができます。
・電気エネルギー/Wh = 電力W × 時間h
・電気エネルギー/J = 電力W × 時間s
という換算(変換)式が成立するのです。
このとき、電力がかかる時間の単位がh(時間)かs(秒)かによってエネルギーの単位時間自体も変化することを理解しておきましょう。
消費された電気エネルギーの量の計算方法【電力量の計算とジュールやWhとの関係】
それでは、消費された電気エネルギー(電力量)の計算など電気的なエネルギー(電力量)の理解を深めるためにも、以下の練習問題にチャレンジしていきましょう。
・例題1
ある電気機器では電力5Wで2時間(2h)の通電を行いました。この場合の消費された電気エネルギーの量の計算を行ってみましょう。
・解答1
上の電気的なエネルギー(電力量)の公式の中でもWhの単位を使用している方に着目してみましょう。
単純に電力と時間の積を求めればいいので、電気エネルギー=5 × 2=10Whと計算できました。
さらに、電気エネルギー(電力量)の単位がジュールの場合の計算問題にもチャレンジしていきましょう。
・例題2
ある電気機器に対して、電力4Wで5s(秒)かけたとします。この場合の電気的なエネルギー(電力量)はジュールでいくらと計算できるでしょうか。
解答2
4 × 5=20Ws=20J(ジュール)の電気エネルギーがかかったと求めることができました。
まとめ
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