私たちが普通に生活している中にも、さまざまな面白い科学現象が潜んでいます。
例えば、私達の髪の毛や紙などよく見かける物質が、電気を通すのか通さないのか理解していますか。
ここでは、これら髪の毛(毛髪)や紙が電気を通すのか、通さないのかについて解説していきます。
髪の毛(毛髪)は電気を通す?通さない?【電気抵抗】
結論からいいますと、髪の毛(毛髪)は電気を通さない、絶縁性が高い材料といえます。言い換えると、電気抵抗が高いのです。
ご存知の通り以下のようなものが髪の毛に当たります。
これは髪の毛の材質は主にタンパク質(ケラチン等)であり、これは内部にてイオンが伝わりにくい材質であるため(イオンが移動しにくい)に、電圧をかけても電流が流れにくい状態となっているのです。
ただ、これは髪の毛が乾燥している状態に限ります。
つまり、濡れている髪のように湿っているものではある程度電気を通しやすくなるのです。これは、水分自体に電気伝導性があるためといえます。
紙は電気を通す?電気を通さない?【電気抵抗は?】
なお、身近によく見かける材料として髪の毛だけではなく、紙も挙げられます。もちろんこちらもご存知の通り、以下のようなものが紙(白紙)に当たります。
そして、結論から言いますと紙も基本には電気を通さない、絶縁性の材料です。こちらも言い換えると電気抵抗が高いと表現できるのです。これは上述の髪の毛と同じように、紙は電圧をかけても内部でイオンが伝導しないような材料(セルロースが主成分)で構成されているからです。
ただし、カーボンペーパーのように電気伝導性(カーボン:炭素)がある材料では例外で「電気を通すこと」も理解しておくといいです。
他にも水分を多く含んだ紙でもある程度でも電気抵抗が低下するため、通電性が上がるケースもあります(つまり水分があると電気を通す)。
まとめ 髪の毛や紙が電気を通すのか【電気抵抗】
ここでは「髪の毛や紙は電気を通すのか通さないのか」について解説しました。
髪の毛も紙も基本的には、イオン伝導性が低い材料であるために、電気を通さない、絶縁性の材料といえます。言い換えると、電気抵抗が高いとも表現します。
ただ例外もあり、濡れた髪の毛やカーボンぺ―パーでは電気抵抗が下がるために、電気を比較的通すことも併せて理解しておくといいです。
身近な科学現象を理解して毎日の生活をより楽しんでいきましょう。
コメント
髪の毛の項で、「電気抵抗が低い」と書かれていますが、間違いです。
正しくは、高いが正解です。
髪と紙で矛盾しています。
Mr.Xさま
上記ご指摘ありがとうございます。ミスを修正いたしました。
よろしくお願いいたします。