私たちが生活している中でほとんどの人が何かしらの電気機器を持っています。
ただ、何気なく使用していても困ることがほとんどないために、その内部の電気的な仕組みについて理解していない人が多いです。
例えば、ある機器に対して電気的な力(電流や電圧)が働くわけですが、これらの数値が大きすぎると故障につながるものなのでしょうか。
ここでは「機器や導電に流れる電流が大きいと壊れるのか?」「電圧が高いと故障につながるのか?」について解説していきます。
電流が大きいと壊れるのか?【電流が多すぎる】
結論からいいますと、もし機器の定格電流や許容電流以上の電流値が流れると、基本的にはその機器や導線が故障、焼損します。
電流が流れるとジュール熱(Q=IVt=I^2Rt)の発生などが起こるわけですが、このジュール熱が局所的に生まれることにより温度が急激に上昇し、部品が溶けたり、焼けたりし壊れることになるのです。
ただ、一般的な電気機器や配線には基本的にブレーカー(以下写真のようなMCCBなど)などの制御機器が搭載されていることが基本です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%8D%E7%B7%9A%E7%94%A8%E9%81%AE%E6%96%AD%E5%99%A8より引用
そのため、許容電流を超えるような電流が流れるような異常事態(機器の短絡や誤った負荷への接続など)が起こっても、この制御装置が働き大きすぎる電流の流れを遮断してくれるのが普通なのです。
そのため、この制御機器自体が故障、破損している場合では、適切に電流を遮断することができずに多すぎる電流が流れ、機器が壊れる可能性はあります。
電圧が高いと壊れる(故障する)のか?【電気的な機器や導線】
なお、電流だけではなく、電圧に着目した場合、電圧が高すぎ許容電圧を超えると基本的には故障につながります。
電圧と電流は切っても切り離せない関係であり、オームの法則により負荷の抵抗値(R)が一定であれば、電圧の高さと電流の大きさは比例関係となります。(電圧が高低差、電流が流れる勢いとイメージすると理解しやすいでしょう。)
よって、電圧が定格電圧を超えるレベルと高くなった状況下では、基本的に機器や配線が壊れてしまうのです。
なお、電流と同様に電圧面であっても制御機器が適切に働いでいる場合では、その過電圧を検知し、回路の遮断を行ってくれる設計となっていることが基本です。
このように、電流が大きいと機器が壊れる、電圧が高いときも機器が破損するが、基本的にはMCCBなどの制御機器が搭載されているために普通はその心配はないということを覚えておきましょう。
電圧が低いとどうなる?
なお、電圧が高いの逆として、明らかに電圧が低いケースもあります。
この機器にかかる電圧が低い状況下では、機器が壊れることはありません。単純に、電圧不足のため、電流も流れず機器が動かないこととなります。
そのため、電圧が低いとどうなるかと聞かれた場合には、機器が故障することはないがそもそも動作しない状況になると理解しておくといいです。
まとめ
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